トワイライトエクスプレスのヘッドマーク

個性際立つトレインマーク

◆客車寝台特急のヘッドマークは別格!

イラスト・トレインマーク・古くから客車特急に掲げられてきたものの、昭和53年の電車特急イラスト・トレインマーク一斉登場のころから急激に注目されるようになった「特急のヘッドマーク」。その後もディーゼル特急へと広がりを見せ、それぞれの列車をこの前面のマークで見分けることが普通になっていた時代がありました。
・でも、そのいずれも客車寝台特急の機関車に掲げられるヘッドマークにはその威厳の点で並ぶものではなかったと思います。1984~85年ごろに全国のブルートレインにヘッドマークがすべて復活したときの喜びは計り知れなかったことを思い出します。「この時を待っていたよ」と。

◆大胆なカラーチョイス

twilightexpress-headmark・現存する客車優等列車そのものが片手で数えられるまでになった今、それぞれを一目で見分けることも難しくはなくなってきました。とはいえ、このトワイライトエクスプレスのヘッドマークは歴代の円形ヘッドマークの中でもその個性の点で群を抜いていると思います。

・まず、ピンクという色遣いのヘッドマークはおそらく寝台特急さくら号くらいしか見当たりません。(微小な使用例としてあかつき彗星の境目などはあります)。さくら号の場合には、日本を代表する花としての特異な命名でしたからかなり例外的ですが、一般的に言って夜を走る列車には「ピンク」という色遣いがなかなか結び付きにくかったようです。しかし、このトワイライトエクスプレスの場合、お昼の時間に出発して海に沈む夕焼け空を眺めながら走ることがもともとのコンセプトに含まれているため、この大胆な色遣いが実現したのでしょうね。そして、それが「他に類を見ない個性的な列車の顔」をなしているということができます。

トワイライトエクスプレスのヘッドマーク装着写真

◆DD51ディーゼル機関車の先頭

ヘッドマーク拡大・実はトワイライトエクスプレスに乗車する人がその先頭のお顔を見られるチャンスはわずかしかありません。たとえば、同じ「本州~北海道」の寝台特急である北斗星やカシオペアとは異なり、長時間停車が見込める機関車交換駅での旅客扱いがないのでその姿を見ることができません。そもそも、函館駅に行くこともなく五稜郭駅で進行方向が変わります。
・そのほかの駅でDD51の先頭を見るチャンスはというと、一番長い停車時間の途中停車駅は下り列車では東室蘭駅ですが、ここでは機関車の先端がホームの先端より先にはみ出して停車します。上り列車では洞爺駅で16:23着の16:33発と、珍しく10分の停車時間があります。これは特急北斗12号の退避待ちの時間ですが、同時に北海道内最後の停車駅でもあるので「必要な物資調達はここで済ませてね」という意味合いがあるのかも。ただし、ここでの停車位置がヘッドマークを撮影できるほど余裕のあるものかどうかは何とも言い難いですね(未確認です)。あとの停車駅はすべて30秒~1分の停車時間なので機関車を見に行くのはなかなか至難の業です。
・というわけで、やはり見たいなら終点の札幌駅に到着してすぐに見に行くことが必要です。停車時間は約10分。正直言ってもう少し時間の余裕が欲しいところですが、見るだけなら十分の時間です。私が実際に乗った際の終点札幌駅では撮影したい人が順番に並んで辛抱強く自分の番が来るのを待つという「日本人の美学」的な光景が見られて感心しました。
東室蘭駅でのトワイライトエクスプレスヘッドマークの裏側
・ヘッドマークそのものは、ここのDD51独特のヘッドマーク・ステーに取り付けられてしっかりと施錠されています。経年劣化からかなりの色褪せがみられるものもあるとのことですが、この日のヘッドマークはトワイライトエクスプレスの威厳に見合ったもので美しく整えられていました。

◆EF81電気機関車の先頭

EF81ヘッドマーク・基本的なデザインは北海道のDD51に装着されているものと同じですが、取り付け方や材質の違いから幾らかの差異がみられます。まず目に付く部分として円の縁です。白く仕上げられているのがお分かりいただけると思います。そして、16か所打ち留めされたリベットが結構目立つのも特徴ですね。
・このマークを見るチャンスは数多くあります。【下り(8001レ)】の場合直江津駅では10分停車、金沢駅3分、長岡駅新津駅で各2分。それぞれの駅到着前までに機関車に近い位置の客車(9号車)に移動しておけば可能です。トワイライトエクスプレスのヘッドマーク(リベットまた、【上り(8002レ)】の場合には長岡駅12分と敦賀駅16分が群を抜いています。敦賀駅は機関車交換が行われる駅で、EF81からEF81への同種交換ですから、このチャンスに撮影できます。ほかにも新津駅で7分、京都駅で3分など、チャンスは下り列車以上にたくさんあります。それでも、乗り遅れには十分注意してくださいね。列車の遅延の原因になったりしたらほかの人たちに迷惑ですし、ちょっと恥ずかしいですもんね。

◆ED79電気機関車の先頭

・実際に乗っていると目にするチャンスがないので気づかなかったのですが、どうやらトワイライトエクスプレスの場合は青函トンネル内のED79機関車にヘッドマークを装着していないようですね。いずれにしても、前述のとおりED79が牽引する区間では一切乗客は外に出られませんので、姿を見るチャンスもありません。唯一の例外は1号車の端にあたる展望スイートですが、そこから見えるのは赤くて小型の機関車ががんばって列車を牽引している姿。やはりヘッドマークはありません。

*** トワイライトエクスプレスをはじめ、いろいろな列車のヘッドマーク、
トレインマークについては「愛称別トレインマーク事典」でご紹介されています。

サロン・デュノール【4号車サロンカー】パブリックスペースの魅力

トワイライトエクスプレス ・憩いの場サロンカー

誰もがくつろげる場所・サロンカー

サロンカー・外観・トワイライトエクスプレスを外から見たときに一番目を引く車両があります。おそらく、それはサロンカー。だれでも利用できるパブリックスペース、温かな色合いの照明が室内を包んでくれて、それでいて解放感抜群の大きな窓が並ぶ憩いの場です。車両の愛称はサロン・デュノール。

・繰り返しになりますが、この色合いが絶妙なのです。壁面、ソファー、カーテン、奥の間接照明と天井照明・・・そのすべての統一感と高級感が見事としか言いようがありません。人それぞれの好みはあると思いますが、オールA寝台の寝台特急カシオペアでもこの高級感は味わえないと感じます。
トワイライトエクスプレス・サロンカーの大窓・そして、この車両のもう一つの魅力は大きい窓。側面から天井に向かってせりあがるようになっていて素晴らしい解放感が味わえます。全体的に日本海側の眺望を楽しむ設計になっているとはいえ、いわゆる山側の窓も同じように大型になっているのは、立山連峰や北の大地の雄大な自然をも十分に楽しめるように配慮されてのものでしょうね。

(画像の一部はY.Mukai様よりご提供いただきました)

広々としたスペースのサロン・デュノール

夜のサロンカーinトワイライトエクスプレス・パブリックスペースと言っても、これまで定期運転してきた寝台特急北斗星号のような「一両の半分」だけですと、いつ行ってもほかの人に占拠されている・・・という可能性が高くてむしろ欲求不満・消化不良な気持ちになってしまいかねません。一方、トワイライトエクスプレスではこの4号車の大半がくつろぎのスペース、シャワー室と自販機を除けば十分のスペースがとられています。もちろん空いている保証はできないものの、道中22時間のうちに何度となくこのスペースでのリラックスした時間を楽しむことができました。

【8】ベッドメイキング開始 【金沢~富山】

そろそろ寝転んで過ごそうか・・・

数分遅れで金沢発車!

東金沢にて・トワイライトエクスプレスはほんのわずかな遅れを維持したまま金沢駅を出発しました。ゆっくりと進み始めます。東金沢ではJR西日本・金沢総合車両所とJR貨物の基地の間を通っていきます。私の遠い記憶では北陸本線の北側に金沢運転区があったと思うのですが・・・。もしかしたら元々の北陸本線の土地を北陸新幹線に譲って、本線を北に移設したのだろうか?なんて考えてみたり。

浴衣でうろついちゃダメよ・・・再度強調

・金沢を発車してすぐの放送の中で、「サロンカーには、スリッパ・浴衣姿でのご利用はご遠慮ください」とのお達しが。まぁ常識的に恥ずかしいと思う行為でも念のために言っておかないと「恥ずかしいと思わない人」もいるかもしれないということなんでしょうね。

ベッドメイキングしてマリンビューに備えよう

・乗客の皆さん、一人一人思惑や予定が異なると思いますが、私たち家族は「日本海が見えてくる頃にはゴロゴロしながら海を見たい」と言うものですから、それに合わせてこのタイミングでベッドメイキングすることにしました。重ねて申しますが、私たちの部屋のタイプはシングルツインです。
・まず座面を持ち上げます。ちょうどイスとして座るときにひざの裏が当たるあたりを引き上げるようにです。そうすると背もたれの部分がスルスルっと下がるようになり全体がスライドして真っ平らになります。そして向かいあっているもう一方の座面も同じようにして真っ平らにしたら下段ベッドの完成です。上段は完全固定ですが、この部屋には上段窓がありません。

日本海に出るまでの車窓

あの日見た景色・・・

・私が初めて特急旅行をした1981年の年末、金沢駅から七尾線のキハ20系鈍行に乗った日を今でも鮮明に覚えているのですが津幡駅を過ぎてすぐ、右側に特急白山とのすれ違いを見た直後に左へと大~きなカーブを描き、二つの線路は一気に離れていきました。と、そんな記憶をたどりながら今度は自分が乗っている北陸本線側からの景色をじっくり眺めてみました。まだ小学生だった自分がよみがえってくるような懐かしい気持ちがよみがえってきた数十秒間でした。

トワイライトエクスプレスは富山県へ

・津幡を過ぎて全長2467mの倶利伽羅トンネルを過ぎるといよいよ列車は富山県に入ります。トワイライトエクスプレスが大阪駅を出発してからすでに6つ目の府県。「北上してきたなぁ」とつくづく感じるのですが、まだまだ半分にも遠く及びません。

降りてはいけない高岡駅

高岡駅で見た新鋭車両・16:14。富山県第二の都市「高岡駅」に到着しました。この駅はまるで飛行機のTouch & Goかと思うほど停車時間が短い駅です。(幾らか大袈裟ですが)。ですから降りて何かしようなんて思ってはいけません。むしろ、サロンカーでゆったりと高岡駅の構内を見ている方がいいかなと思いました。この時間にはちょうど北陸本線の上り列車が長時間停車中でしたし、城端線の気動車が停まっている様子も見ることができます。

北陸新幹線との交差

富山駅高架工事中・1分とない停車時間の後、慌ただしく高岡駅を出発したトワイライトエクスプレス。この春まるでバトンを渡すかのように入れ替わりでデビューする北陸新幹線の線路と交差します。1回・・・2回と交差した後は併走区間に入り、そのまま富山駅に滑り込んでいきます。この富山駅もすっかり様変わりしそうです。高架工事がこの後も続き、富山ライトレールとも立体交差するようになるとか。懐かしいたたずまいと引き換えに便利なターミナルに変貌してゆく過程の一時点を見た気がしました。
北陸路の老兵413系・最後の活躍を見せる国鉄型電車413系の姿が従来の富山駅と非常によくマッチしていて、なんだか「とても残しておきたい風景」に感じられます。さわやかな風を感じられる開閉式の2段窓も、ロール式の行先表示幕とその国鉄フォントも・・・。あいの風とやま鉄道に経営移管された後、その姿は早いうちにみられなくなるのでしょうね。そんなノスタルジーを感じながら、背景にそびえる高架の建物に時の流れの速さをひしひしと感じ、列車は再び北上を始めました。

B寝台2人用個室【ツインルーム】

B寝台2人用個室【ツインルーム】

ツインルームの概要

ツインルームはその名の通り「2人用」のB寝台個室で、カード式のキーを装備してセキュリティーが図られています。シングルツインとは異なり、進行方向に対して直角に寝台が配置されていて、向かい合う2つの座席をつなげて寝台になる下段部分と、頭上で上下に昇降可能なタイプの上段寝台からなっています。上段寝台をいっぱいまで上げると二枚の窓が素晴らしい解放感をもたらします。
座席部分では、両座席の間に収納式中型テーブルがありますが、片方の座席は窓を背にした配置なので車窓を眺めるという点ではシングルツインに利点があります。とはいえ、窓側の座席のほうはアームレストを短くカットされており、体を横に向けやすく工夫されています。

●ツインルームの長所その1【寝ながら眺められる車窓】

トワイライトエクスプレスの個室B寝台このタイプの部屋の最大の特徴は、上下二段で2枚ある大型の窓。ベッドを収納した状態では大きな解放感ですし、上下とも寝台のセットをした状態でも上下それぞれが車窓を眺めることができるのです。もちろん各寝台に読書灯が設けられていますし、カーテンも各窓独立タイプのものが取り付けられています。

●ツインルームの長所その2【上段ベッドは昇降できる!】

この部屋の幅はB寝台としてはかなり広いんです(約140cm?)。その広さを上にも広げてくれる機能が、「上段ベッド昇降機能」。50cmの可動範囲で上昇し、座席使用時の唯一の圧迫感を取り除いてくれるので「本当にB寝台?」と思うくらいの十分なスペース、まさにあっぱれです。

●ツインルームの長所その3【2部屋つなげて4人個室に!】(1・2番限定)

いまやプラチナチケットとなっているトワイライトエクスプレスにおいて、同じ号車の1,2番を連取りできることはまれになってきましたが、親しいお友達同士や親せき同士など4人でもし連取りできることがあれば、二つの部屋の仕切りを取っ払って「コネクティングルーム」にすることができるんですよ。一つの部屋に窓が4枚!すご~い贅沢ですよね!

現在は時刻表に載っている公式運転の日ではなく団体臨時列車で運行するときに使用されたり、旅行会社を通してチケットを取れた場合がおもな使われ方のようです。

●ツインルームの長所その4【全部屋海側向き!】

このタイプの部屋はすべて、山側に通路と入り口ドアを配置してあります。つまり部屋はぜ~んぶ海側に窓がある配置です。これでこそ、トワイライトを楽しむコンセプトの列車と言えますよね!

●温かな雰囲気の照明と配色

シングルツイン・窓上の照明 個室寝台では周りの人を気にすることなく「照明をつける」ことができます。遠い海に浮かぶ漁船の明かりを見ながら晩酌をするのも自由。眠りに誘われるまで本を読むことも自由。そんな自分だけの時間をやさしく照らしてくれる照明は、シンプルながら温かな雰囲気のものが使われています。(画像はシングルツインのもの)

それは、寝台や座席の落ち着いた配色、壁面の木目調の柄ともよくマッチしているからこその「心地よい空間」なのだと思います。この木目調の部分はおそらくダイノックシート(住友スリーエム社)か、その類似製品を施工したものと思われますが、ところどころめくれが生じ始めていますので幾らかの補修が必要な感じです。(すみません、職業柄そのあたりには目が行ってしまいまして・・・)

ツインルーム・B寝台券切符の予約

数はあっても人気と旅行会社が難敵、高い競争率に!

このタイプの部屋は全部で23室(5号車・6号車に各7室、7号車に9室)ということで、シングルツインよりも数は多いのですが、どうやら旅行会社が多くおさえているのがこのタイプの部屋だという噂。ですから部屋数は多くあるものの、結果的に競争倍率が上がる傾向にあります。7号車、6号車は喫煙可、5号車は禁煙となっていますので、タバコのにおいがいやだという方は禁煙ルームの枠は6室しかないことを覚悟です。

価格はリーズナブル!

気になるお値段ですが、個室としてはかなりリーズナブルですね。
【2人使用】16320円(1人平均8160円)
この設備は一昔前ならA寝台。 かなり満足の設備が!リーズナブルに楽しめます!

お役立ち外部サイト

【トレインブックス】

「トワイライトエクスプレス」のミニサロン付き“ツイン”(オハネ25 513)
****** 7号車に使用されるオハネ25形511~513のうちの1両。外観写真
「トワイライトExp.」の“ツイン・シングルツイン”合造車(オハネ25 525)
****** 5号車・6号車に使用されたオハネ25形520番代車両の外観写真と、改造前後の見取り図。

【受け継がれる伝統】トワイライトエクスプレス瑞風号のロゴマーク

流れる風と山々を満喫する列車

・瑞風とはみずみずしい風のこと。「瑞穂の国」と呼ばれる美しい日本に、新しいトワイライトエクスプレスという風が幸せを運んでくる情景をイメージしたという。トワイライトエクスプレスの象徴であるエンジェルのマークが吹き抜けていく風を、そしてJR西日本エリアにある山並みの美しい自然を頭文字「M」で表現している。

列車・車両の概要

【運行開始予定】

・・・2017年(平成29年)春

【運行エリア】

・・・京阪神と山陰・山陽エリア

【車両】

★ 編成
10両編成:  展望– 客3- 客3- 客1食堂車ラウンジ– 客3- 客3- 客3- 展望
・    【客室車両(定員30名程度)】1両に3室タイプ(5両)・1両に1室タイプ1両
・    【パブリックスペース】食堂車(1両)・ラウンジカー(1両)
・               展望スペース付き先頭車*2両(編成両端)
★ 展望スペース
・編成両端部が同様の形状になっており、列車の前後左右の車窓を楽しめる展望スペースで、風やその土地の香りを感じるオープンエアのデッキがトワイライトエクスプレス瑞風の一番の注目ポイント。ただし、安全上の問題もあり、進行方向の最前部は使用できない。列車後方側において楽しむようになる。
★ ハイブリッド動力方式
ディーゼル発電機にて発電した電力とバッテリーアシストによるモータ駆動で走る。

トワイライトエクスプレス瑞風のロゴマーク

【7】初めての3分停車・金沢駅~買い出しチャンスは着実に!~

金沢駅でのトワイライトエクスプレス

意外なほど少ない「長い停車時間の駅」

駅弁スタンド・金沢駅・トワイライトエクスプレスの車内は本当に快適で22時間車内で過ごしても楽しく過ごせます。でも、だからというわけでもないでしょうけど「停車駅で息を抜く時間」は意外なほどわずかしかありません。近江舞子や鯖江での「客扱いのない運転停車」を除き、ここまでのすべての駅は1分ないし2分の停車時間です。
・そしてここ、金沢駅で初めて3分の停車時間があります。15:37到着で15:40発車です。長い停車と言っても3分ですから、前もって「何をするか」を考えておかないと、あっという間に過ぎていく時間ですね。おそらく、ここで行なうことの代表的な2つは・・・

◆金沢ならではの味覚を購入する

金沢駅駅弁パッケージ・旅の醍醐味のひとつとして長く親しまれてきた「駅弁」。金沢駅にはそんな駅弁がまだまだ数多くあって、種類豊富な中から選ぶことができます。ただし、ここで注意点があります。
【1】駅弁ショップの位置を把握しておき、その近くのドアから降りる。(ホームの中央あたりにありましたから6号車くらいだったかな)
【2】どの駅弁を買うかを前もって決めておく。
【3】その金額分のお金を前もって握りしめていく。できればおつりがいらないように。

というわけで・・・キーワードは「前もって」です。なにしろ3分しかありませんから、駅弁ショップで迷ったりする時間はないわけです。加賀彩時記・金沢駅駅弁

・私はこの日、加賀彩時記という駅弁を購入しました。なかなかおいしそうでしょ。えび天が美味しかったなぁ。この駅弁のほかにも600円台~10000円までのものすごい価格幅でラインナップされていますので、ご希望の方は事前によく選んでおいてくださいね。

(きっと目移りしちゃいますよ。)

****参考:金沢駅駅弁の大友楼

◆やっぱり記念撮影!

金沢駅停車中・金沢駅の発車は15:40。まだまだ明るい時間帯で、そのあともいくらでも記念撮影チャンスがあるだろう・・・なんて思いがちですが、富山での停車時間は2分だけで、次の長時間停車駅は直江津となります。時刻は17:56着の10分停車。もうすっかり夕暮れの景色になっちゃっています。ですから、ここ金沢駅で記念撮影しておくのも良い選択肢と言えそうですよ。

トワイライトエクスプレスの機関車【DD51型ディーゼル機関車】

20140928-8001※画像提供:としの鉄なお部屋様・ほか

DD51型ディーゼル機関車・トワイライトエクスプレス牽引機

◆DD51機関車の概要

国鉄色DD51・DD51型は1962年に誕生した非電化区間用のディーゼル機関車で、寝台特急機関車として途切れることなく活躍する形式として史上最長の記録を継続しています(1965年・特急はくつる~)。寝台特急での姿と言えば、2000年代になってもまだ走っていたブルートレイン出雲号を思い出す方も多いことでしょう。

・北海道での活躍に限って言えば、客車の夜行急行列車が数多く走っていたことや玉ねぎ輸送の列車のことが思い出されるかもしれませんね。残念ながら2014年には道内の貨物輸送がすべてDF200(RED BEAR)に切り替えられて全廃となってしまいました。その後は本州~北海道の夜行列車4種、「特急トワイライトエクスプレス」「特急カシオペア」「特急北斗星」「急行はまなす」の運用につくために残された13両(うち1両休車)でのみ、DD51を北海道内で見ることができます。

◆トワイライトエクスプレス牽引機

・DD51型の中でも、トワイライトエクスプレス牽引機として活躍する、通称:北斗星色は前述のとおり13両。番号は1054 1083 1093 1095 1100 1102 1137 1138 1140 1141 1142 1143 1148です。DD51連結部DD51の中でも番号が大きいこれらの車両は、初期番代が登場してから10年以上後の1973年以降に製作されたタイプの車両です。(とはいってももう40年以上になりますが。)
・さて、トワイライトエクスプレスを牽引する機関車はほかにED79型交流電気機関車と、EF81型交直流両用機関車がありますが、専用のカラーリングとなっているのはEF81型だけでこのDD51には専用色はありません。やはり、客車がJR西日本の車両であり、運行主体もそうだということ、そして道内には現状で色調の異なる夜行列車が複数あるための効率的運用のためだと、理由がよくわかります。そして、廃止発表が行われた今、専用カラーのDD51を期待することはできなくなってしまいました。

◆製作は日立製作所と三菱重工

・この機関車の製作もEF81と同様、日立製作所三菱重工です。ただし、1083号機だけが三菱ですね。どちらの会社も、日本の機関車の製作において数多くの実績を残してきた、信頼ある会社です。
DD51のナンバーと流れ星マーク【各車両製造一覧】
・1054— 日立製作所 製造日不明 休車中
・1083— 三菱重工  S49年6月07日製造
・1093— 日立製作所 S50年1月16日製造
・1095— 日立製作所 S50年1月30日製造
・1100— 日立製作所 S50年2月27日製造
・1102— 日立製作所 S50年3月07日製造
・1137— 日立製作所 S50年5月20日製造
・1138— 日立製作所 S50年5月22日製造
・1140— 日立製作所 S50年6月20日製造
・1141— 日立製作所 S50年6月24日製造
・1142— 日立製作所 S50年6月27日製造
・1143— 日立製作所 S50年7月04日製造
・1148— 日立製作所 S50年8月06日製造

◆DD51クローズアップ!

 

【ヘッドライト】

DD51のヘッドライト・・・アップで撮ってみたい部分を挙げていったらきりがないのですが、まずは私が個人的に好きな部品でもある「ヘッドライト」をどアップで。やや丸みを帯びた四角いライト周りは、DD13などにみられた、丸型ヘッドライト枠とは一線を画す、スタイリッシュな印象だったことを今でも思い出します。もちろん、人それぞれの感じ方があるとは思いますが、私はこの形がとても好きです。
・それから、細かい点ですが「金帯の塗り分け方」もすごくいいですね。ヘッドライト周りが綺麗に縁どられているので、一層精悍なお顔立ちにしてもらっている感じがしますね。

【サイドボックス】

横蓋が空いたら配線が!・・・これはちょっと珍しいシーンかと思いますが、ずらずら~っと並んでいるボックスのうちの一つが、ふたを開けたままの状態で入線。そのまま運用に就いて行ったということがありました。ちょっとビックリさせられましたが、でも、前々から「あの中身はいったいなんなんだろう?」と興味がありましたから、一つでも見ることができて嬉しかったです。なんだか物々しい配線が見えました。もっとも、このボックスは数多く並んでいる中の一つですから、ほかのボックスの中身は全く違うものなのかもしれませんね。思わず、想像を膨らませて楽しんでしまいそうです。

旋回窓

DD51・旋回窓(太枠)・・・北海道のDD51の運転席前面には、蒸気機関車などでもおなじみの旋回窓がついています。これは豪雪地帯独特の装備らしく、雪などが吹き溜まりやすい凸型機関車で特に必要とされる視界確保装置の一つです。太枠タイプと細枠タイプがあるのだそうです。(写真のものは太枠タイプ)。

重連札

・・・やっぱりこの列車に乗ったら見ておきたいポイントの一つは「重連」を示す「重連札」です。いまや運用数自体も減ってきていますから、DD51での重連札を見る機会もなかなかなくなってきました。(上のほうの「製作は日立・三菱」の項目の写真参照)

【6】鯖江~福井、そして石川県へ~コーヒーブレイク~

のんびり落ち着いて旅の歩を進める

福井駅にて・運転停車の鯖江駅を出てわずか11分で福井駅に到着。
「おぉ~、ここまで来たか。」なんて思いましたが大阪を出てまだ3時間も経っていない14:40。まだ19時間もあるんだと思った時、「列車内探検もいいけど、ちょっと落ち着いて車窓を眺めようか」という気持ちになりました。
・実際、福井駅の停車時間はたったの1分なので、降りて何かをする余裕もないのです。とか言いながら、どういうわけか4分ほど止まったまま。そんな時に、車内放送が流れました。「マドレーヌとコーヒーはいかがでしょうか。これから車内を巡回して販売いたします」。そんな放送に耳を傾けているうちに列車は福井駅を出発しました。

・「おっ、いいねぇ。そろそろコーヒーでも飲みたいって思ってたんだ。」 そう思って、しばらく自分の寝台で販売員さんが来てくれるのを待つことにしました。

◆車内はきれいに保たれる

・福井駅を出て間もない頃、もう一つの車内放送が流れました。「これから車内清掃をさせていただきます。車内で出ましたゴミはお部屋前の通路に・・・」ということで、通路に出しておくと係りの方がゴミを回収してくださるようなんです。昼食がみんな終わった後の時間ですから本当にありがたいサービスでした。実はこの「係りの方」とは車掌さんだったようです。いろんな業務をこなされることに本当に頭が下がる思いです。

◆列車はなかなか駅に止まらない

・その昔、比較的停車駅の少ない特急雷鳥15号に乗った時のこと、それでも芦原温泉、加賀温泉などには停まっていた記憶があります。でもこのトワイライトエクスプレスはそれら温泉地とは目的を共有しないということか、まったく通過していきます。この頃にはそれなりのスピード感を感じる走りになってきていました。でも、ここでまた車内放送(15:03ごろ)。加賀温泉郷を紹介する案内放送です。

◆トワイライトエクスプレスは石川県へ

EF81貨物列車を抜く・ここまで来ると列車が発車して5つ目の府県、石川県に突入です。おとなしく部屋で車窓を眺めていると、EF81型機関車が牽引する日本海縦貫貨物列車を追い抜く形での出会いがありました。同じ進行方向で進んでいますから、スピードの差こそあれ「比較的撮影しやすい被写体」です。

・EF81と言えばこのトワイライトエクスプレスの牽引機と同じ形式ですが、国鉄型で確実にその数を減らしている機関車です。貨物用とはいえ、国鉄ファンにはたまらない車両です。(15:10)
ポットでホットなコーヒーを・そうしてちょっと盛り上がったところ、15:13に車内販売の方が来てくださいました。「マドレーヌとコーヒーはいかがでしょうか」。すかさず、ホットコーヒー(¥310)、マドレーヌ2個(¥310)をお願いしました。ほんのちょっと気になったのは『ポットを地べたに置くところ』でしょうか。商品ワゴンでの提供でなく、手持ちでの移動販売のため仕方がないことなのかもしれませんが、今後もしもこうしたおもてなしの車両が登場することがあればこうした部分でのちょっとした心遣いの設計があればいいなぁと思います。

トワイライトエクスプレスのラストランへ【2015年運行計画】

年末年始、運休となる寝台特急たち

・かねてから発表されていましたが、トワイライトエクスプレスはじめ、
北斗星・カシオペア、それに急行はまなす号も、
北海道新幹線の運行試験などの影響でそろって年末年始に運休です。

トワイライトエクスプレスは先日28日の札幌発の列車が年内最後の運行でした。

◆どうして帰省や旅行の多いこの時期に?

・普通に考えますと、利用者の方々の立場から「休みがとりやすい年末年始」は
運行するべきでしょう!と言いたくなるところですよね。

ですが、北海道新幹線との線路供用区間である青函トンネルは
通常「貨物列車がたくさん通っている」のですが、
そのことが新幹線の運行試験には大きな支障になるそうなのです。

そこで、年末年始の「物流が減少する時期」(=貨物列車の運転本数が少ない)
に狙いを定めて運行試験をするということになりまして、
その時に夜行列車全ても運休して行なうことになったというわけです。

◆トワイライトエクスプレスの運行再開日時

・2015年の運行再開日時をまとめました。
・・・●大阪発(下り)⇒ 1月5日~
・・・●札幌発(上り)⇒ 1月6日~

なお、1月末から2月にかけては週に6日運転。
⇒ 大阪発の下り列車は日曜日以外毎日運転、
⇒ 札幌発の上り列車は月曜日以外毎日運転。
【3月1~12日】
・・・●大阪発・札幌発ともに毎日運転。
【トワイライトエクスプレス最終運転日】大阪発・札幌発ともに3月12日